骨病変とつき合いながら日常生活を送るために

日常生活での注意点

Q5.
骨折しやすい患者さんは、日常生活でどのような点に注意すればよいでしょうか?
A5.
骨折を防ぐために、転びにくい環境をつくったり、骨に負担がかからないように注意することが大切です

骨折を防いで、普通の日常生活を送るには

転ぶことが骨折につながりますので、以下のように日常生活を見直し、転びにくい環境をつくって、骨折を防ぐことが大切です。

部屋の中 マットや絨毯の縁(へり)を“びょう”で止める、コードをテープで止めるなど、足がひっかからないようにする
風呂場 手すりをつける、マットや“すのこ”を敷くなど、滑らないようにする
家具 テーブルの角などに足をぶつけて骨折したり、転倒してしまうことがあるため、ぶつかりやすい所にある家具の角を保護する
サンダルや“つっかけ”は転びやすいため、履きやすく、しっかりした靴を選ぶ
夜間の照明
  • 家の中で転ぶのはほとんどが午後10時〜午前5時とされているため、夜間、起きている間はしっかり照明をつける
  • 夜中にトイレなどへ行くときは、照明をつけてから立ち上がる(部屋を明るくし、自分が立っている位置を目で確認できると転びにくくなる)
  • 天井の照明から紐を垂らしておくなど、立ち上がらずに照明をつけられるような工夫をする
睡眠薬、安定剤の服用 寝付きが悪かったりして睡眠薬や安定剤を服用している方のうち、目が覚めた時に薬が残っていて、ふらつく場合は、転倒する危険性が高いため、薬の調整が必要である

転びにくい環境などが整ったら、次はできるだけ普通の日常生活を送ることが目標です。そのためには、骨折を予防する手術を受けることが1つの方法ですが、何らかの理由で手術が受けられない患者さんでは(Q3参照)、骨折しやすい骨に負担をかけずに生活することが大切です。たとえば、足の長管骨(ちょうかんこつ;手足などにみられる細長い棒状の骨)が骨折しやすいという患者さんでは、足に体重をかけないように、トイレに行く時やお風呂に入る時以外はできるだけ車椅子を使うようにするとよいでしょう。

また、体のためには適度な運動、たとえば10〜20分程度の散歩などをするとよいのですが、患者さんごとに、“運動をしてもよいのか”、あるいは“どの程度の運動ならよいのか”が違いますので、主治医の先生に相談してください。

ご家族が患者さんの変化に気づく

痛みを我慢してしまう患者さんの場合、周りの方が気づいてあげることも大切です。痛みは、骨折の前兆かもしれません。ご家族から見て、“いつもと歩き方が違う”、“痛そうに歩いている”、“足をかばっているようだ”など、いつもと違うなと感じたら、血液内科や整形外科の先生、あるいは病院のスタッフに知らせてください。多発性骨髄腫は長いおつき合いになる病気です。治療を継続していくには、ご家族が患者さんの変化に気を配るようにするとよいでしょう。