骨病変とつき合いながら日常生活を送るために

整形外科医の役割

Q1.
整形外科の先生は、多発性骨髄腫の患者さんとどのように関わっていますか?
A1.
原因不明の腰痛などで整形外科を受診した患者さんの中から、多発性骨髄腫が疑われる患者さんをできるだけ早く発見すること、そして多発性骨髄腫と診断された後の骨折の予防や治療を行うことで関わっています

多発性骨髄腫では、骨をつくる力より骨を壊す力の方が強くなります。その結果、骨が弱くなって骨折しやすくなるのです(基礎編「骨を守る」Q2参照)。骨折には、大きな骨折もあれば、レントゲン写真ではわからないほどの小さな骨折が起きている場合もあります。骨病変のある患者さんの症状として最も多いのは“骨の痛み”で、特に腰痛、次いで背骨や肋骨の痛みです。なかには、長管骨(ちょうかんこつ;手足などにみられる細長い棒状の骨)が折れて、それが手足などの痛みとしてあらわれる患者さんもいらっしゃいます。また、「腰が痛くて歩けない」など、痛みによって体を動かすことができない患者さんも多く見受けられます。

このように、多発性骨髄腫は骨の病変を伴うことが多いため、原因不明の腰痛などで整形外科を受診した患者さんが、実は多発性骨髄腫だったというケースがたまにあります。整形外科では、多発性骨髄腫が疑われる患者さんをできるだけ早く発見し、血液内科に紹介する役目をもっていますが、血液内科に紹介したらそこで終わりというわけではありません。その後も整形外科医は、血液内科で多発性骨髄腫と診断された後の患者さんの骨折の予防や治療、痛みの緩和、手術後のリハビリテーションの検討など、チーム医療の一員として患者さんと深く関わっています。