食事・栄養について知ろう

食欲を高める方法

Q3.
食欲がわかない場合、どのようにすれば食べようという意欲がわいてくるのでしょうか?
A3.
今後の治療経過について主治医に説明してもらって不安を解消し、「食べられるチャンス」を逃さず、食事を家族の方や友人といっしょに楽しくとるようにしてみましょう

不安を解消し、「食べられるチャンス」を逃さない

まず、食欲がわかない原因について考えてみますと、患者さんによっては体の調子がよくないことの他に、将来に対する不安が影響している場合があります。不安な気持ちを抱えたままでは、食欲はわきません。これから先の自分がどうなるかがよくわからないという不安を解消するために、まずは主治医の先生にこれから先の見通しについて、わかりやすく説明してもらってください。

また、体調が悪い時に食欲がわかないというのは、何も多発性骨髄腫の患者さんに限ったことではありません。本当に具合が悪く食べられない時は焦って無理に食べようとせず、朝・昼・夕の食事の時間でなくても、食べられそうになった時にそのチャンスを逃さないようにしましょう。きちんとした食事でなくても、例えばおやつのようなものでもよいのです。そのようにして、少しでも食べられるとまた少し元気が出て、前よりも余計に食欲がわくようになってきます。そして、楽しい雰囲気の中で食事することも大切です。家族や友人といっしょに食卓を囲んで、いろいろとおしゃべりしながらだと食べる意欲もわいてきます。

こういった工夫をしても、どうしても食べられないなら、例えば氷を舐めるだけでもよいと思います。氷を舐めると唾液が出ます。唾液は口の中を清潔に保つ上で重要な役割を果たしています。唾液が出れば口の中で雑菌が繁殖するのを抑えられるようになり、感染症にかかりにくくなります。氷以外でも、これならば食べられるという食品が思い浮かぶのであれば、まず、それを試してみましょう。ジュースでもアイスクリームでもゼリーでも、氷に比べればカロリーや栄養がより多く含まれていますから、食欲を高めるだけでなく栄養がとれるという効果も期待できます。そのようにして食べられるものの中から少しでも栄養のあるものを選び、食べられる食品の種類や量を徐々に増やしていくことが大事です。

盛りつけの量も大事

食欲には、どれくらい自分が食べられたかという自己評価が影響することもあります。たとえ食べた量が同じでも、盛りつけられた量に対して食べた量が多いように見えれば、「こんなに食べられた」とかなり自信がつきます。反対に、多く盛りつけすぎてしまい、食べた量がほんの少しのように感じてしまうと、「これだけしか食べられなかった」という落ち込みにつながり、食欲が減ってしまうこともあるのです。「自分はしっかり食べられるんだ」という自信がつくように、食事は適量を盛りつけることを心がけましょう。