こころのサポート

前向きな気持ちで生活するには

Q3.
積極的に治療を行い、前向きな気持ちで生活していくためのアドバイスを教えてください
A3.
主治医の先生を信頼して治療を受け、つらいときは弱音を吐いたり、他の患者さんと交流してみましょう

大切な行事があれば、前もって伝えておこう

多発性骨髄腫では、一般に治療期間が長くなりますので、“治療=人生そのもの”です。したがって、たとえば子どもさんの結婚式やお孫さんの入学式といった大切な行事や節目となるような行事がある場合には、前もって主治医の先生に伝えておくとよいでしょう。そうすると、主治医の先生は、「それでは、この時期は検査や治療の予定をはずしましょう」、「行事の1〜2ヵ月前からお薬をお休みして体力を温存し、行事が終わったらまたお薬を再開しましょう」など、患者さんのご予定に応じて治療計画を組み立ててくれると思います。

主治医の先生を信頼して、納得して治療を受けよう

多発性骨髄腫は長いおつき合いになる病気ですから、納得して治療を受けることが大切です。そのための方法の1つに“セカンドオピニオン”があります。これは、治療法などについて、他の病院の医師に第2の意見を求めることです。たとえば、不動産屋で新築物件を見せられて、すぐに「はい」と買える人は少ないと思います。もし、その不動産屋が「ほかの不動産屋で別の物件も見てみたらどうですか?」と言ってくれると、安心し、納得して物件を選ぶことができます。治療もこれと少し似たところがあります。セカンドオピニオンを申し出て断る先生は少ないと思いますし、セカンドオピニオンを受けることによって、勧められた治療が正しいということに納得できれば、その後は主治医の先生に対する信頼感が生まれ、納得して治療が続けられるようになります。

主治医の先生に気持ちをうまく伝えよう

前向きな気持ちで生活していくには、主治医の先生に、“自分が何を不安に感じているか”、“どうしたいのか”をわかりやすく伝え、気がかりなことを解決しましょう。患者さんの伝え方によって、医師のとらえ方が変わってきますので、工夫が必要です。参考までに、“再発が不安で検査を受けたいと思っているがん患者さん”が、主治医の先生に再発の不安をうまく伝えられなかった例とうまく伝えられて不安が解消した例をご紹介します。

専門家に相談しよう

病気や治療について疑問や不安があるときには、まず主治医の先生、そして看護師さん、薬剤師さんに相談しましょう。そのほか、病院によっては緩和ケアチームが外来で相談にのってくれるところもあります。また、がん拠点病院には、必ずがん患者・家族相談支援室、がん相談支援センターなどがあり、医療ソーシャルワーカーさんなどの支援を受けられます。看護師さんや医療ソーシャルワーカーさんに話すことで安心したという患者さんがほとんどですが、それでも不安が解消されないときは、精神科、心療内科、精神腫瘍科など、心のケアを専門としている医師に相談しましょう。病院によってはそのような外来が設けられているところもありますので、直接受診してもよいですし、主治医の先生や医療ソーシャルワーカーさんから紹介してもらってもよいと思います。

弱音を吐ける人や“がん友”を見つけよう

日常生活のなかでは、家族や友人など、“弱音を吐ける人”、“頼りにできる人”をつくっておくのがよいと思います。一人で抱え込まず、気持ちを打ち明けることが大切です。病院によっては、がん患者さんとそのご家族のためのサロンなどがありますので、顔を出してみるのもよいですし、患者さんの会に参加するのもよいと思います。患者さんによっては一人でいくつもサロンに参加して、はしごされる方もいらっしゃいます。そこでは、ぜひ“がん友”(他のがん患者の友達)をつくりましょう。病気になると自信がなくなり、社会から引いてしまいがちになります。しかし、こういった集まりに参加し、お互いの闘病体験を打ち明け合うと、相手の方の体験が参考になるばかりか、ご自身の体験が他の方の役に立って、“自分は社会の役に立っている”という感覚がよみがえり、自信が取り戻せるようになります。そうすると、どんどん他の患者さんに自分の体験を伝えたい、灯りになりたいと、日常生活に張りが出てきます。他の患者さんにご自身の体験をお話しされると、ほとんどの患者さんは、だんだん生き生きとされてくるようです。

役割を見つけよう

病気になると、「町内会長の仕事が果たせない」、「家事が思うようにできない」など、日頃、大切にしてきたことができなくなり、役割を失ったと感じる患者さんが多いようです。しかし、家族会議に参加して意見を言ったり、他の患者さんにアドバイスをするなど、何か自分でできることを見つけて、前向きな気持ちで生活することが大切だと思います。