治療を続けていると、落ち込んだり、自信をなくしたり、希望をなくしてしまったりするときがあります。このようなとき、どのようにしたら気持ちを楽にできるか、不安をやわらげることができるかなど、がん患者さんの心のケアを専門としておられる内富庸介先生(国立研究開発法人国立がん研究センター 中央病院支持療法開発部門 部門長)にアドバイスをいただきました。

応用編

こころのサポート

内富庸介 先生
国立研究開発法人国立がん研究センター
中央病院支持療法開発部門 部門長

先生からのメッセージ

ほんの少しでいいですから、勇気を出して、周囲の方に苦しい気持ちを打ち明けてみましょう

多発性骨髄腫と診断されたり、再発したりすると、誰でも落ち込みます。でも、ほんの少しでいいですから、勇気を出して、前向きな気持ちになりましょう。今、50%の力を出しているとすれば、53%でも55%でもかまいませんから、あと少しだけ勇気を出してみてください。そして、時にはああでもない、こうでもないと愚痴や弱音を言える相手をつくってください。愚痴は、一見、無駄なように思えますが、そういう場や時間をもつことは前向きに生活していく上で非常に大切です。また、検査値の上がり下がりや再発を気にして、気が滅入ることもあると思いますが、たまには病気であることを忘れて、心と体をリフレッシュすることも必要です。そうすると、もう一度、病気と向き合ってみようと思えるようになります。

それと同時に、可能な限り外に出て、人と交流して、同じ病気の患者さんの体験を聞いたり、逆にご自身の体験を話してみましょう。共通していることもあれば、違うこともありますが、ご自身の体験を話すことで、他の患者さんに希望の灯りをともすことができます。

それでも気持ちが楽にならないときは、心のケアの専門家に相談するのも1つの方法です。