多発性骨髄腫の主な合併症と治療(後編)

高カルシウム血症に対する治療

Q4.
高カルシウム血症を治療する方法について教えてください
A4.
多発性骨髄腫の治療と同時に、カルシウムを直接下げるお薬の投与と、脱水の改善を行います

高カルシウム血症がみられたら、多発性骨髄腫の治療を始めると同時に、高カルシウム血症自体の治療もすぐに始める必要があります。多発性骨髄腫に対する治療の効果が出てくると、高カルシウム血症もしだいに改善されてきます。高カルシウム血症自体の治療では、一般にカルシウムを直接減らすお薬と、脱水を改善するために補液を投与します。水分を補充するとカルシウムの濃度が下がるのに伴い、腎臓の機能もよくなってくる場合があります。また、お薬によってカルシウムが減ってくると、さらに腎臓の機能が改善され、カルシウムが尿として排出されるようになります。

カルシウムを減らすお薬にはいろいろありますが、まず即効性のあるものを使って、カルシウムの濃度を早急に下げることが大切です。それと同時に脱水の改善を行えば、腎機能が徐々によくなってきますので、その後は骨病変の改善を促すビスホスホネート製剤というお薬を中長期的に使います。ビスホスホネート製剤では、まれに顎(あご)の骨が溶ける顎骨壊死(がっこつえし)という副作用が起こる場合があります。ビスホスホネート製剤を使っている間に虫歯などの外科的処置をすると、顎骨壊死のリスクが高くなることが知られていますので、治療前に歯医者さんで口の中をチェックしてもらうことが大切です。