受診時のワンポイントアドバイス

症状の伝え方

Q2.
自分が困っている症状を、主治医の先生にうまく伝えるにはどうしたらよいですか?
A2.
特に伝えたい症状に絞って、具体的な例をあげて伝えるとよいでしょう

一般的に、多発性骨髄腫の患者さんではいろいろな症状が出ます。主治医の先生に症状を正確に伝えることは、よりよい治療を行う上でとても大切です。しかし、患者さんのなかには、症状をなかなか伝えられない方が多くみられます。特に、ご自身にしかわからないような症状を伝えるのは非常に難しいと思います。

主治医の先生に症状をうまく伝えるには、まず“具体的な例をあげる”とよいでしょう。たとえば倦怠感(けんたいかん)(体がだるい、いつも疲れているなど)は、人に伝えるのがなかなか難しい症状です。それをうまく伝えるには、「何となくだるいんです」ではなく、「ソファでテレビを観ていても10分で寝てしまう」、「以前は食事をつくることができたのに、今は台所に10分立っているだけで疲れてしまう」というように、“何ができなくなったか”、“こういうことがしたかったのに、今はできなくなった”など、具体的な行動で伝えるとよいでしょう。「何日間、眠れないんです」など、具体的な数字で表現するとわかりやすいかもしれません。また、痛みを伝えるには、「以前は、数字でいうと2〜3くらいの痛みだったのが、最近は10くらいの痛みです」など、数字にして伝えると、先生もカルテに書きやすくなりますので、これも1つのコツかもしれません。

そのほか、手足のしびれも伝えにくい症状の1つですが、これも具体的に、“こういうことができない”と伝えたほうがよいと思います。「手足がしびれるんです」と言うより、「ペットボトルがあけられない」、「これをつまもうと思ったのにできなかった」、「お茶碗を落としてしまった」、「お箸がうまく持てない」、「包丁が使いにくくなった」といったように、具体的な行動で示すと、どの程度の症状なのかが伝わりやすいと思います。

主治医の先生に症状をうまく伝えるもう1つのコツは、今自分が一番伝えたい問題、症状に絞ってお話しすることです。言いたいことがたくさんあるかもしれませんが、外来では、1人の患者さんのお話を聞ける時間は10〜15分くらいしかありません。そのため、伝えたい症状がどんなもので、いつからか、だんだん悪くなっているのかどうかをまとめておきましょう。どの症状に絞るかは、ご自身の日常生活に、もっとも影響を及ぼしている症状を選ぶとよいかもしれません。

では、どんなときに早めに先生に連絡したらよいでしょうか。骨髄腫の患者さんでは、治療により白血球や血小板が減ることがあります。一般に、このような患者さんでは、38℃を超える発熱や体がガタガタ震えるほどの寒気があったときには、次の受診日を待たずに、すぐ主治医の先生や看護師、薬剤師に連絡するようにしましょう。大きな感染症を起こしていることがあるからです。また、これまでと違う強い痛みを感じたときも注意が必要です。圧迫骨折(背骨の障害が進行して骨がつぶれること)を起こしていたり、手足を打っていなくても骨折が起きていることがあるからです。どのようなときに連絡をとったらよいか、主治医の先生に聞いておくとよいでしょう。

注1) お薬によっては、お薬を飲む日や、きちんと飲んだかどうかが記入できるカレンダーや手帳、ダイアリーがありますので、活用しましょう
注2) ほかのお薬を飲んだ場合は、必ず“おくすり手帳”(薬剤師からもらえます)に記入して、受診時に主治医の先生に見せましょう