自家造血幹細胞移植ってどんな治療?

日常生活の注意点

Q4.
日常生活ではどのような点に注意すればよいでしょうか?
A4.
症状が安定していれば、日常生活に大きな制限はありませんが、感染症には注意し、気になる症状があれば、早めに主治医の先生に相談してください

自家造血幹細胞移植を行う患者さんでは、大量の抗がん剤を投与することにより、一時的に急激に白血球の数が減少してしまい、その状態は、移植した造血幹細胞の造血機能が回復し、血液細胞が増えてくる(生着)まで続きます。白血球数の減少により免疫力が低下し、移植後10日間くらいは感染症にかかる危険性が特に高くなります。また、移植後、白血球数が回復した後も、免疫力の弱まった状態がしばらく続きます。

そのため自家造血幹細胞移植を行う1週間から10日くらい前から、生ものの食事を制限したり、感染症予防薬の服薬を行う必要があります。移植後、しばらくは副作用(口腔粘膜障害)によって口腔の粘膜の感染症にかかることが多いので、口の中を清潔に保っておくことも大切です。

患者さんからよく、「退院したあと、日常生活でどのような点に注意したらよいですか?」と質問されるのですが、私は原則的に“元の生活に戻る”ことをお勧めしています。白血球数が回復していれば生ものも含め食事制限はしていませんし、肝臓の機能などに問題がなければお酒も飲んで構わないとお答えしています。日常の活動についても、「ご自身の体力と相談して、無理をしなければ、基本的に何をしてもよいですよ」とお話ししています。この病気や治療を乗り越えてこられた分、退院後はいろいろなことを楽しんでいただきたいと思っています。

ただし、退院後も、特に感染症には注意し、なにか気になる症状がある場合には、早めに主治医の先生に相談してください。