自家造血幹細胞移植ってどんな治療?

移植実施が可能な患者さん

Q2.
自家造血幹細胞移植はどのような患者さんに行われるのですか?
A2.
多発性骨髄腫の症状がみられ、治療の副作用に耐えられる十分な体力と内臓機能をもつ患者さんに行われます

多発性骨髄腫であっても特有のさまざまな症状がみられない患者さんもいます。自家造血幹細胞移植は、この病気の症状(骨の痛みや骨折、貧血、腎臓の機能の低下など)がみられる患者さんに対して主に行います。

自家造血幹細胞移植では、一時的に大量の抗がん剤を用いて骨髄腫細胞を死滅させますが、その際に、正常な血液細胞も減少し、一時的に骨髄抑制が起こります。その期間、白血球が減少して免疫機能が低下し感染症にかかりやすくなったり、血小板の減少により出血しやすくなったりします。さらに、抗がん剤による肝臓や心臓、腎臓など内臓への副作用が強くあらわれることがあります。そのため、自家造血幹細胞移植を行う患者さんには、治療の副作用に耐えられるだけの十分な体力や内臓機能が必要です。

自家造血幹細胞移植の実施にあたっては、事前に十分に全身の検査をしてから、この治療が可能かどうかを患者さんごとに決めます。また、高齢者では、治療の副作用に耐えうる体力も低下していますので、一般的には、自家造血幹細胞移植の実施は65〜70歳以下の患者さんに限られることが多いです。

自家造血幹細胞移植にはさまざまな副作用のリスクもありますが、治療が成功すれば多くの患者さんが、病気にかかる前の通常の生活を取り戻せるという大きなメリットがありますので、「実施可能な患者さんは受けた方がよい」と考えられています。