どんな治療があるの?

移植による治療について

Q4.
自家造血幹細胞移植について教えてください
A4.
まずは抗がん剤などを使って骨髄腫細胞の数を減らし、その後、採取・保存しておいた造血幹細胞を体内に戻します

「年齢が65歳以下」「肝機能・腎機能・心肺機能などが十分に保たれている」「感染症にかかっていない」患者さんに対しては、自家造血幹細胞移植を検討します。これは、血液細胞のもととなる細胞(造血幹細胞)を患者さん自身から採取して移植し、血液をつくる能力を回復させるという治療です。

自家造血幹細胞移植では、まず抗がん剤や新規薬剤を使って、骨髄腫細胞の数をできる限り減らします(寛解(かんかい)導入療法と言います)。その後、患者さん自身の血液から造血幹細胞を採取して、保存しておきます。そして、通常よりも多い量の抗がん剤を使った“大量化学療法”を行い、骨髄の中にある骨髄腫細胞も正常な血液細胞もすべて死滅させて、骨髄の中を空っぽにします。空っぽになった骨髄の中に、採取・保存しておいた造血幹細胞を戻します。しばらくすると、造血幹細胞が働き始め、造血機能が回復します。

しかし、残念ながら自家造血幹細胞移植の後に再発することもあります。これは、寛解導入療法や大量化学療法を行っても、骨髄腫細胞が完全にはなくならずに残ってしまうためです。再発した場合には、新規薬剤による治療を行ったり、2回目の自家造血幹細胞移植を行う場合もあります(図2)

最近では、移植後に新規薬剤による治療を続けることで再発を抑えようとする新しい試みも始まっています。

図2 自家造血幹細胞移植では、まずは骨髄腫細胞の数を減らし、その後、採取・保存しておいた造血幹細胞を体内に戻します