どんな治療があるの?

治療の進歩

Q1.
多発性骨髄腫の治療は、どのように変わってきているのですか?
A1.
抗がん剤治療や自家造血幹細胞移植に加えて、最近では新しいお薬が使われるようになり、治療成績が向上しています

日本では1970年代ごろから多発性骨髄腫に対する抗がん剤治療(化学療法)が行われてきました。抗がん剤には、がん細胞を死滅させたり、増殖するのを抑えたりする作用があり、複数の抗がん剤を組み合わせたより強力な治療(多剤併用化学療法)が試みられた時期もありました。しかし、治療成績を向上させることができませんでした。

1990年代の半ばになると、赤血球や血小板、白血球などの血液細胞のもととなる細胞(造血幹細胞)を患者さん自身から摂取して移植する“自家造血幹細胞移植”という画期的な治療が導入されました。自家造血幹細胞移植を行うと、それまでの化学療法に比べて病気の進行が抑えられ、生存期間が長く延びることが確認されましたので、日本でも比較的年齢が若く全身状態がよい方には積極的に行われるようになりました。現在も、自家造血幹細胞移植は治療の大きな柱となっています。

さらに、1990年代の後半から2000年代にかけて、それまでの抗がん剤とは異なる作用をもつお薬(新規薬剤)が複数登場しました。それぞれ特徴が異なり、副作用には注意する必要がありますが、治療成績がさらに向上しています。

このように、多発性骨髄腫の治療では、自家造血幹細胞移植が普及し、複数の新規薬剤が使われるようになり、10〜20年前に比べて治療成績が確実に向上しています。また、新薬の開発も精力的に進められていますので、さらなる治療の進歩が期待されます。