検査値を知る

日常生活と検査値

Q4.
日常生活に、検査値はどのように関わっていますか?
A4.
検査値は、私たちが日常生活で注意しなければならないことを教えてくれます

日常生活では感染症に気をつける必要がありますので、CRP(C反応性蛋白)の検査は非常に重要です(Q3参照)。感染症にかかっている場合、CRP値が上がります。感染症にかからないようにするためには、人混みに行った後はうがいや手洗いを行うこと、食中毒に気をつけることなどが大切です。そのほか、クーラーの下などに長くいて、気道粘膜が乾いてしまうとウイルスの侵入を許しやすくなりますので、注意が必要です。

また、検査項目のなかに尿素窒素(BUN)という項目がありますが、これがどういうものなのか、意外に知らない患者さんが多いようです。BUNの値は、腎機能が悪くなると上がりますが、消化管(胃や腸など)から出血している場合や脱水によっても上がります。特に夏場は、脱水になると腎機能が悪くなりやすいため、BUN値が上がっていないかどうかに注意しながら、適度な水分補給に心がける必要があります。また、発熱時にも体内から水分が奪われて、脱水に陥りやすくなります。もし、腎機能が悪くなくてもBUN値が上がっていれば、脱水の可能性がありますので気をつけましょう。多発性骨髄腫の患者さんは感染による発熱を契機に急激に腎機能低下を招くことがありますので注意が必要です。特に、このような時に腎機能を悪くする消炎鎮痛剤を使用することは禁物です。

そのほか、カルシウム値も非常に重要です。血中のカルシウム値が上がる病気は少ないのですが、多発性骨髄腫ではカルシウム値が上がりやすく、臓器障害があるかどうかを判断する規準の1つとなっています(Q2参照)。倦怠感(けんたいかん)がある、吐き気がする、喉(のど)が渇く、水分を多く摂るようになった、尿がたくさん出る、便秘になった、筋肉に力が入らない、などの症状がみられたときは、カルシウム値が上がっている場合が多いようです。ひどくなると意識障害を来すようになります。では、なぜ血中のカルシウム値が上がると尿がたくさん出るようになるのでしょうか。それは、カルシウムが腎臓の尿細管(にょうさいかん)(尿が通る細い管)に影響を及ぼし、尿を濃縮する機能が悪くなるためです。また、多発性骨髄腫では骨がもろくなることから、骨を強くする目的で、カルシウムを一生懸命摂ろうとする患者さんがいらっしゃいます。しかし、病気そのものによってカルシウム値が上がりますので、摂り過ぎにも注意が必要です。