骨を守るために

骨の障害に対する治療法

Q5.
骨の障害に対し、どのような治療法がありますか?
A5.
まず薬物療法、続いて放射線療法、それが効かない場合や緊急の場合は外科療法が考えられます

骨の障害を改善するためには、まずは“多発性骨髄腫そのものを治療する”ことが必要です。治療効果が出てくると、それに応じて骨の痛みもやわらいでくるケースが多いようです。ただ、そのような効果が出るまでには時間がかかりますので、まず痛め止めを使って痛みをやわらげることが大切だと思います。患者さんとご家族の方を対象としたアンケート結果では、骨に障害がある患者さんのなかで、痛み止めを使っていると答えた方は約半数しかいらっしゃいませんでした。日本人の特性かもしれませんが、痛みを我慢してしまう患者さんや、医者の前で痛みを訴えられない患者さんが見受けられます。痛みがあったら我慢せずに、早めに主治医に伝えましょう。

痛み止めで上手く痛みをコントロールしながら、骨の障害そのものを治療していくことが大切です。治療法については、患者さんの病態によって異なりますので、その人に適した治療を行うことが大切になります。

治療は大きく分けて、薬物療法(お薬での治療)と放射線療法があります。薬物療法のなかには、破骨(はこつ)細胞(古くなった骨を壊す役目をもつ)の力を弱めて、骨がスカスカになるのを防ぎ、骨を強くするお薬などがあります。放射線療法は、たとえば骨の障害が1ヵ所に限られている場合に、痛みをやわらげるのに効果的です。ただし、長い目でみた場合、放射線を当てた場所の骨の回復が遅れる可能性がありますので、薬物療法で効果が十分期待できるのであれば、薬物療法を優先した方がよいと思います。また、薬物療法や放射線療法が効かない場合や、圧迫骨折により脊髄(せきずい)圧迫を起こしたような緊急の場合には外科療法(手術)を行うこともあります。脊髄圧迫により神経が圧迫され、力が入らない、しびれ、麻痺などの症状が引き起こされます。放置すると神経の症状が元に戻らないこともありますので、早急に対策を講じる必要があります。