多発性骨髄腫ってどんな病気?

多発性骨髄腫とは

Q1.
多発性骨髄腫とはどんな病気ですか?
A1.
異物から私たちの体を守ってくれている細胞に異常が起こる病気です

多発性骨髄腫とは、本来、異物から私たちの体を守ってくれている細胞ががん化してしまい、さまざまな症状を引き起こす病気です。

私たちの体(骨の中)には“骨髄”と呼ばれる血液の工場があり、ここで血液がつくられます(図1)。血液の中には赤血球や血小板、白血球などの細胞が含まれています。白血球はまるで軍隊のような細胞で、体の中に入ってきた異物(細菌やウイルスなどの病原体)と闘って、私たちの体を守ってくれています。白血球はさらに、いくつかの働きをもつ細胞に分類されますが、なかでも重要なのは“Bリンパ球”という細胞です。

図1 骨髄で血液がつくられます

体の中に異物が入ってくると、Bリンパ球は“形質細胞”に形を変え、“抗体”という蛋白質をつくって異物を攻撃する役目をもちます(図2)

図2 正常な形質細胞は抗体をつくります

多発性骨髄腫は、この形質細胞に異常が起こる病気です(図3)。形質細胞に異常が起こると、悪さをするようになります。異常が起こった形質細胞を“骨髄腫細胞”と呼びますが、骨髄腫細胞は、異物を攻撃する力をもった抗体をつくることができず、その代わりに役に立たない抗体(これを“M蛋白”と言います)だけをつくり続けます。M蛋白が体内に増え続けると、さまざまな悪い症状を引き起こすようになります。それと同時に、がん化した骨髄腫細胞も骨髄中でどんどん増えていきますので、いろいろな障害をもたらすようになります。

図3 異常な形質細胞(骨髄腫細胞)はM蛋白をつくります