多発性骨髄腫がどのような病気であるか、またどのようにこの病気と向き合っていけばよいかについて、村上博和先生(群馬大学大学院保健学研究科教授)にわかりやすく解説していただきました。

基礎編

多発性骨髄腫ってどんな病気?

村上博和 先生
群馬大学大学院保健学研究科教授

先生からのメッセージ

あきらめずに、多発性骨髄腫とうまくつき合っていきましょう

多発性骨髄腫は、病巣を切ったから治るという病気ではなく、糖尿病や高血圧と同じように一生つき合っていく病気です。骨髄腫細胞が完全に消えることはほとんどないと考えられていますので、一度よくなっても、またぶり返すことがあります。1970年代までは治療法が少なく、一度ぶり返すとなかなか元に戻れなかったのですが、今は新しいお薬がたくさんありますし、年齢や条件によっては血液をつくる細胞を移植する治療法(造血幹細胞移植)もありますので、きちんと治療すれば元に戻すことができます。症状を軽くするお薬もありますので、治療によって元気になり、ほぼ普通の生活が送れるようになる患者さんもたくさんいらっしゃいます。

さらに、他の血液がんと比べて、多発性骨髄腫の治療法は進歩し、有効な新しいお薬が続々と開発されています。昔は、安全性の面から、高齢の方には使えるお薬が少なかったのですが、今は高齢の方でも使えるお薬がたくさんあり、治療できる時代になっています。

検査の結果に一喜一憂されるのは当然のことですが、多発性骨髄腫はきちんと治療すれば改善が期待できる病気ですし、治療法も日々進歩しています。決してあきらめずに、前向きな気持ちで病気とうまくつき合っていくことが大切です。